先週大阪で行われたJANOG57の会場で、「OSFP-RHSは液冷用では無い」と回答しましたが。その後調べてみると修正もしくは訂正が必要かもしれません。2017年以降、光トランシーバーに関する仕様の動向に注視してきましたのでOSFP-RHSは当初は液冷を想定したものではないと考えていますが、その解釈にこだわる必要もないですし。

Amphenol社のOSFP-RHS対応液冷ケージ

SFPを初め各種光トランシーバーを機器に収容する際に使用する部品であるCASEの大手であるAmphenol社が224G per laneのOSFP-RHS1600光トランシーバー対応のCAGEシステムの提供を開始している様です。2026年2月時点ではまだこのシステムを採用した機器ベンダーは見つかりませんが主要なメーカーですので採用される可能性は高いと考えるべきでしょう。

https://www.amphenol-cs.com/product-series/224g-osfp-rhs-coldplate-cage.html

OSFP MSA仕様の歴史

Rev 1.0 March 17th, 2017

IHS/RHSの表記区別はありません。"flat top"と"open top"の二種類。liquid coolingに関する記述もありません。

"flat top"には「ensure proper contact with ground and an optional thermal interface.」との記述がありよりCAGEに熱を伝える想定であることがわかります。

15W想定(3.3V 6A max)

Rev 2.0 January 14, 2019

21.1W(3.3V 6.4A)、OSFP-RHSが登場します。9.5mmの厚みが特徴。PCIeカードの部品の厚み上限は14.47mm。OSFP-IHS cageの厚みは14.70mm。OSFP-RHS cageは11.20mm。
liquid coolingに関する記述はありません。

Rev 4.1 August 2, 2021

OSFP-IHSの用語が登場。2022年5月にNVIDIA CX7 NIC発表。この頃のNVIDIAのドキュメントに液冷について触れた文章があった記憶があります。

Rev 5.2 April 17, 2025

"flat top"の用語廃止。NVIDIAがOSFP-RHSを"flat top"と記述した事による混乱は大きかったのでしょう。

Rev 5.22 August 9, 2025

最大 42.9W

OSFP-IHS closed top / OSFP-IHS open top / OSFP-RHSの三種類

liquid cold plateに関しては"OSFP or OSFP-RHS"とあり。OSFP-RHS専用との記述はありません。

光トランシーバーを液冷却する必要性

光トランシーバーも様々な仕様があり、消費電力も様々です。しかし、112G per lane 800G DR8で12W程度と700W程度のGPUに比べると格段に低くLPOならもっと低い。イーサネットファブリックの消費電力増大、224G per laneの高速化、イーサネットスイッチ側での高密度配列を考慮しても空冷の設計が不可能ではありません。ラックに搭載する密度を稼ぐために機器の高さを抑えた液冷の試験実装されているものは展示会では見かけましたが、多少の高さが許容されるのであれば空冷でも問題ないとの話でした。

イーサネットスイッチ単体の問題ではなく、ラックに設置する際に空冷と液冷の機材が混在するのはエアフローの設計上問題があるので液冷製品の提供も検討しているというのが展示会でスイッチベンダーから語られる液冷製品の必要性でした。その場合でも、スイッチファブリックに対してのみcold plateが用いられ光トランシーバーは空冷仕様が主流になると思われます。

OSFP-RHSは液冷に有利なのか

OSFP-IHS closed topはヒートシンク側の上面がCAGEに対して間隙がある傾向があります。それにより熱を伝える能力が劣る可能性もありますがOSFP-RHSがそれほど有利にも思えません。但し、OSFP-RHSは空冷であっても外部ケースでの放熱が前提のため、CAGEに接する面の平坦度が厳しく(OSFP-RHS 14W over 0.050mm vs OSFP-IHS 20W over 0.075mm)に定義されています。

そもそも、QSFP-DDの選択もあります。

OSFP-RHSのコスト

2026年2月時点でNVIDIA CX7対応の需要があるとは言え、OSFP-IHS open topに比べてOSFP-RHSの出荷数は極めて少ないのが現状です。これは、仕様上は単なるケースの違いとは言え出荷される製品のコストには大きな影響があります。

OSFP-IHS closed topも決して出荷数は多くはありませんがやはりOSFP-RHSは割高です。

WSTとしての対応

弊社としては、 OSFP-IHS open top及びOSFP-RHS対応の112G per lane製品、およびOSFP-IHS open top対応の224G per lane製品は既に出荷開始しており。OSFP-RHS 224G per laneもNVIDIA CX8想定で開発を進めています。OSFP-IHS closed topの国内出荷実績はありませんが、ケースベンダーからの入手は容易であるため要望があれば対応できる体制です。

いずれにしろ、機器ベンダーが示す仕様の製品を用意するのが弊社の方針です。

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