wifiでの同時接続数について
1APあたりの制限
これは比較的各製品の仕様に明記されている。帯域が足りるかどうかはともかく。
一セグメント当たりの制限
見落としがちなのがセグメント当たりの制限。コントローラ型でないwifi APはL2デバイスなので所属しているセグメントに存在する全L2アドレスを保持する必要があります。
例えばAPあたり30台が適正のAPを10台ならべて300台の端末を接続しようとしようとしたとき、APのL2 tableが256しかなかった場合は300台は利用できません。SSIDを分けても同じL2セグメントに接続すれば同じ。
この制限は有線接続の端末数も含みますので、既に有線で300台の端末が接続されているセグメントにL2 256 tableのwifi APを接続した場合wifi端末が一台であっても正常に動作しません。
対応策としてはセグメントを小さく区切る必要があります。
ARPテーブル数
デフォルトゲートウェイを担っているL3デバイスのARPテーブル数の制限。インターフェース当たりの制限の場合と箱全体での制限の場合がある。
L2テーブル維持の処理負荷
データが流れなくても処理負荷で、色々な処理が遅れて以上動作する事があります。多いのはL2テーブルの更新負荷。接続状態が不安定な場合など、所属しているセグメントに存在するMACアドレスが頻繁に変動します。この更新処理がノード数が増えると結構重い。
DHCPの制限
良く使われるclass C相当の192.168.x.0/24ではなく。class B相当もしくは。192.168.x.0/22などスーパークラスを使うとローカルのアドレスが簡単に増えるように思えますがそう単純ではありません。DHCPサーバーが押し寄せるDHCPのリクエストに耐えられるかが問題です。DHCPの処理は比較的重く、機器の制御が主な役割のwifi APに載っているコントローラではあまり余裕が無い。
NATの制限
プロトコルの制限として一つのグローバルアドレスに割り当てられるセッション数は6万なので、これを超えるセッションは無理。多段NATしている場合はもっと問題。
実装の制限としてlocal側に保持できるノードテーブルの制限がある場合がある。
また、セッション総数の制限がある場合が多い。1,024/2,048/4,096。
DHCPおよびNATの制限はwifiAPを単なるL2として機能させ代わりの箱に処理させる場合には回避することができます。
代表的な製品の仕様
WTR-M2133HP |
WLX313 | FWX120 | BL900HW | |
---|---|---|---|---|
DHCP | 64台 | - | ||
L2 table | ||||
AP当たりの接続数 | 9 | 150(50x3 band) | ||
NAT session | 4,096 ? | - | 32,000 | 2,048 |
NAT table | 50 | |||
ARP table | ||||
あるマンションの例
10.x.x.x/255.255.252.0(/22)約アドレスレンジは1000。
一世帯で17ノード。
116.1から118.236まで既に使っているとすると結構余裕なし。
デフォルトルーターのMACは00:60:B9(NEC Plathorms) UNIVERGE IXかな?
IX 2105ならNATのセッションは65,535。