様々な設備は有限です。そして、大きな余裕を持って設備を備えることは多大な費用と必要とし現実的ではありません。電力しかりインターネットの通信容量しかり。

コロナの影響もあり今年は在宅勤務に伴うビデオコンファレンス利用が多くなり、個人加入者からの登り帯域の増加や以前から要注意となっているNETFLIXなどの高品位映像コンテンツサービスの影響もあります。加えてオンラインゲームに時間を浪費するユーザーも急増しており、それに関連するトラフィックも上記の様に明確に観測される規模になりました。

202/08/18(火)にJPIXのトラフィックに大きな変動がありました。

JPIX20200818.jpg

1400過ぎからみられる30%程のトラフィックの増加はネットワーク対戦ゲームであるAPEX Legendsのシーズン6用更新データの配信の影響を考えられています。この時は幸いに夜間のピーク時間と重なっていませんが過去のCoDの配信なのではピークと重なることもあり”悲鳴”が聞こえてくる状況です。

 

但し、このようなスケジュールされた配信なのであれば予め天気予報の如くトラフィック量の増大を予想できるのではないかと考えました。

SIGI90-download.jpg

最近の大規模配信例

date

title file size
2020/03/27 CoD:MW   
2020/05 Windows 10 2004 4GB
2020/08/05 CoD:MW 1,24 50GB
2020/08/17 CoD:MW 1.25 XBOX
2020/08/18 1400 JST APEX S6 24GB
2020/08/18 MSFS2020 PC 200GB
2020/08/27 1500 JST Fortnite V14.00 PC/19.7GB PS4/11.916GB

 


配信の時間分散は出来ないのか

旧来からwindows service packの配信などがインターネットのトラフィックに大きな影響をもたらす事は問題視されており、時間分散を図るなどの工夫がされています。しかし、ゲームに関しては時間的分散が難しい事情があります。

ユーザー視点では単独プレイとは異なりネットワーク対戦型ゲームである場合、周囲と同じ版に合わせないと対戦が出来ない事。配信側では数ヶ月おきに行う更新作業はスケジュールに余裕がなく、事前に配信するコンテンツを用意する事が困難である事。

配信側も影響が少ない時間帯を考慮しているとは思われるが、全世界相手ではトラフィックのオフゾーンを狙うことは不可能。

JST(日本標準時) PST(米西海岸) EST(米東部時間) CET(EU)
15:00 22:00 01:00 07:00

 

主なネットワーク対戦型ゲーム

  配信頻度 国内ユーザー数 WWユーザー数

steam active

(2020/0821)

Counter-Strike     2,000万 896,082
Rainbow Six Siege     4,000万  
Dota 2     一億 598,546
CoD     7,500万人  
PUBG     四億 374,551
APEX 三か月/シーズン   7,000万人  
Fortnite     250 million  
CoD mobile        
PUBG mobile        
MSFS2020     100万人  
         
         

 

2020年夏以降の大型配信予定

配信日 タイトル fileサイズ ユーザー規模
2020年9月8日 1800 JST PUBG mobile 1.0.0 2.5+4.0GB WW 5000万人
2020/09/17 0600 JST Apple iOS14 3GB 国内シェア67%
2020/11 Windows 10    
  CoD: Black Ops Cold War    
       

 

Links

総務省:インターネットトラヒック流通効率化検討協議会

https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/conect/index.html

JANOG33:イベントトラフィックに対するトラフィックエンジニアリング

https://www.janog.gr.jp/meeting/janog33/program/traffic.html

JANOG44:SoftBank インターネット&バックボーンネットワークの進化

https://www.janog.gr.jp/meeting/janog45/program/sbbb

JPIX traffic

https://www.jpix.ad.jp/jp/technical_traffic.php

STREAM 現在最もプレイヤー数が多いゲーム

https://store.steampowered.com/stats/?l=japanese

Windows update障害(2019/08/29)

Last week's Fortnite update helped Akamai set a new CDN traffic record(2019/10/23)

https://www.zdnet.com/article/last-weeks-fortnite-update-helped-akamai-set-a-new-cdn-traffic-record/

Fortnite Season 3 Sends TalkTalk ISP Traffic to Peak of 6.12Tbps(2020/06/19)

https://www.ispreview.co.uk/index.php/2020/06/fortnite-season-3-sends-talktalk-isp-traffic-to-peak-of-6-12tbps.html

Fortnite Chapter 2 Season 4 Update Download & Install Size

https://twinfinite.net/2020/08/fortnite-chapter-2-season-4-update-download-install-size/

インターネットによるコンテンツ配信の歴史

音声通話や電子メイルの様に主に速報性を重要な「通信」と音楽コンテンツや、ソフトウェアの様に何かしらのメディアに格納して物理的に配送することも許容できる情報は扱いに差があります。

私が最初に勤務した事業所では、uucpによるnetnews配信を抑制しFDに格納した情報を社内便で送ってもらい、それをローカルサーバーに読ませて情報の更新をしていました。電話回線経由のuucpは電子メイルに限定していたのです。通信コストと郵送コストの差、その情報の速報性にどれだけ価値があるのかで使い分けるのがあたりまえなのです。

X Window

インターネットによる当時の感覚で「大容量」のコンテンツ配信問題で記憶があるのは。X windowのソースコードパッケージでした。WikiによるとX11R2のリリースが1988年2月とのことなのでその前後だと思いますが、新しいリリースがあると数時間に渡りFTPによるファイル転送が回線を埋め、サーバーのセッションリソースを食い尽くす状況が繰り返されました。

日本からも多くの転送リクエストがあり、同じ情報の為に繰り返し高価な国際線が埋まり。速報性を要求する電子メイルが遅延したりやTELNETセッションが使えなくなる事が問題になり、mirrorサーバーの設置とmirrorへの誘導技術が推奨されたのです。

Microsoft server sercive pack

その次の段階では、商用のインターネットサービスが国内でも始まり研究機関ではない企業もインターネットに接続する時代にwindows serverのservice packの配信が大きな問題になりました。記憶ではそれまでCD-ROMによる配布があたりまえだったのに突然インターネット経由で入手するのが流行ったのです。マイクロソフトがネットワーク経由で公開したのがきっかけなのか、何かセキュリティ対策上緊急性がある内容だったのか定かではありません。

この時に「また一つ世の中の常識が変わった」と感じたものです。企業のITインフラを維持管理するためにインターネット接続が必要であり、その後のオンラインソフトウェアライセンス認証などにも繋がっています。

MP3

映像制作の現場では古くからバイク便による素材配達に頼っていましたので、それをネットワーク経由に切り替える提案をしても。仕事がない時期にも払わなくてはならない月額の通信料を嫌い受け入れられませんでした。


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